『CBR ブッとびニトロ!』ちょこっとレビュー

(更新日:2019年8月31日)

 

更新終了とか言っておきながら、何事もなかったように再登場!(苦笑)

いや、本当にハッキリしなくて申し訳ございません。

でも、今回ばかりはお許しください。だって、クラッシュシリーズの中でも一番大好きで

特別に思い入れのある『レーシング』のリメイクなんですもの!!

しかも、予想をはるかに超えたシリーズ集大成とも言える内容だったんですもの!!

『レーシング』ファンとしては、この喜び、感動を語らずにはいられませぬ。

・・・というワケで、今回はあくまで例外として、

最新作『クラッシュ・バンディクーレーシング ブッとびニトロ!』

プレイ後のちょこっとレビューをお届けします!(ちょこっとどころではないかも?)

 

クラッシュ・バンディクーレーシング ブッとびニトロ!

Crash Team Racing Nitro-Fueled

機種 プレイステーション4、Nintendo Switch、Xbox One
ジャンル アクションレースゲーム
発売元/開発元 セガゲームス(PS4、Switch)、アクティビジョン(Xbox One)/Beenox
発売日 2019年8月1日(PS4、Switch)、2019年8月15日(Xbox One)

 

待ちに待った『レーシング』リメイクに感動!

『ブッとび3段もり!』の発表以来、『レーシング』のリメイクは心から待ち望んでおりました。

3部作と同様、『レーシング』もクラッシュの生みの親である、

あのノーティ・ドッグが手掛けた作品ですから、やはり面白さが段違いなんですよね。

中でも『レーシング』は使えるキャラの豊富さや、多人数でワイワイ遊べる点など、

それまでのアクションシリーズとは遊び方の幅が異なり、独自の面白さを誇る作品でしたし、

世界中の多くのクラッシュファンがリメイクを願っていたことと思います。

これで、ついにノーティ・ドッグ時代の“伝説”とも呼べる4作品が、全て蘇りました!

1999年にオリジナル版の『レーシング』が発売されてから、

ちょうど20周年となる2019年にリメイクが遊べるというのも、なかなかに感慨深いですね。

 

ボリューム満点のリメイク!モードも充実!

『クラッシュ1、2、3』は3作セットでのリメイクとなりましたが、

『レーシング』はコレ1作のリメイク(ただし、他の作品の要素も多く含まれます!詳しくは後述)

となっている分、中身はとんでもなく充実しております。

1人用の目玉となる「おはなしモード」も、原作を忠実に再現した「クラシックモード」と、

新要素をたっぷりと盛り込んだ「ブッとびニトロ!モード」に大きく分けられ、好みに合わせて選択可能。

新モードのほうは操作キャラを自由に変更しながら遊べるので、

コースごとに最適な条件で走ることができ、遊びやすさも楽しさもパワーアップしています。

その他、オフラインとオンライン、それぞれに楽しめるモードが盛りだくさん!

(本格的なオンライン対戦は、クラッシュシリーズとしては初の試みでは!?)

おなじみタイムトライアルや、レース・バトルも設定を自由に決めて、好きなように遊べちゃいます。

 

まさかの『ニトロカート』&『がっちゃんこ』要素まで!

『レーシング』の続編である『爆走!ニトロカート』に登場したキャラクターやカート、

コースまでも(反重力ゾーンは今回は無し)が全て収録されている他、

まさかの『がっちゃんこワールド』からも、多数のカートやキャラの衣装が復活を果たしています!

特に『ニトロカート』に関してはストーリーこそ当時の再現とはいかないものの、

ほとんど(70〜80%くらい?)リメイクと言っていいほど、大部分が収録されています!

元々『ニトロカート』は『レーシング』の正統な続編としての扱いなので、

2作セットで収録されてもおかしくはないと思いましたが・・・いやぁ驚きましたね。

レースシリーズ以外にも、今作には過去のクラッシュシリーズ要素が山ほど盛り込まれていて、

長年シリーズを追い続けてきたファンへのサービスが半端ではない!

大げさではなく、今作は未だかつてないほどの“本気”を感じる仕上がりとなっています。

 

史上最多の参戦キャラ!誰で遊ぶか迷っちゃう!

オリジナル版『レーシング』に登場したキャラはもちろん、

『ニトロカート』に登場したキャラ、さらにはDLCとして歴代の人気キャラも続々参戦し、

使用可能キャラ数は、シリーズ最多の(現時点で)35体以上!!

まさに、長年思い描いてきた理想のクラッシュファミリーゲームが今ここに!って気分です。(涙)

使えるキャラが多いのは単純に嬉しいことですが、

今まで有り得なかったキャラ同士の共演(対決)が楽しめるのも、今作の魅力です。

例えば初期のシリーズを中心に活躍したキャラと、PS2以降にデビューしたキャラとの共演、

元々は「おはなしモード」では使用不可能だった隠しキャラも、

今回「ブッとびニトロ!モード」で主人公に選ぶことができたり、色々と夢が膨らみます!

また、20年も経てばグラフィックの進化は当然でしょうが、

キャラの表情の変化や微妙な仕草など、当時は不可能だった細かい表現が可能になったことで、

オリジナル版の何十倍もキャラが生き生きとして見えます。

ゴールした後、順位によってキャラが喜んだり落ち込んだりする演出があるのも良いですね。

 

カスタマイズの楽しさ無限大!

リメイク版ならではの要素として、自分が操作するカートやキャラのカスタマイズが可能になりました。

個性的なデザインのボディやタイヤ、ステッカー等を組み合わせて、

自分だけのこだわりのカートを作成すれば、レースがさらに楽しくなること請け合いです!

キャラごとに用意されたスキン(衣装)の数々も、実に遊び心に溢れています。

シリーズでおなじみの衣装もあれば、そう来るか!?と驚かされるような衣装もあって、

みんなが着替えてレースに臨むと、もはやコスプレ祭り(笑)のような、奇妙な光景が広がります。

かつて、これほどまで自由な遊び方ができるクラッシュのゲームがあったでしょうか?

本当に今作は、とことんファンサービスに溢れた贅沢なクラッシュファミリーゲームだなぁと思います。

ちなみに、これらの隠し要素は各モードの進行に応じてもらえる他にも、

ゲーム中で手に入れたコインを使って、「ピットストップ」モードで購入することで解放できます。

コインはゲームを遊んでいるうちに溜まっていきます(特にオンラインは稼げます)が、

とにかく隠し要素の種類が豊富なので、簡単には集め終わらず、やり込み甲斐がありそうです。

 

レースの爽快感、スピード感も見事に再現!

リメイクとなると、特に気になるのは操作性ですよね。

いくらリメイクと言えど、操作性が原作と懸け離れていては全てが台無しにもなりかねません。

(実際、『ニトロカート』初プレイ時は前作との操作性の違いに戸惑いました)

しかし、今作ではオリジナル版『レーシング』の抜群の操作性が、忠実に再現されているように思えます。

もちろん全てが同じなワケではなく、オリジナル版をやり込んでいた人ほど、

最初は「おっ?」と感じる部分もあるでしょうが、遊んでいるうちに慣れていくと思います。

また、今回は残念ながらターボコンボ数の表示がありませんが(元々日本版のみの要素だったようです)、

ターボ、ターバー、ターベストぉぉぉ!!と、次々にターボを繋いでいく爽快感、

最高速度に達した時の癖になりそうなスピード感は、まさにオリジナル版そのまま!

遊べば遊ぶほど、いかにターボを途切れさせず最速の走りができるのか、極めたくなってきます。

そして、忘れてはならないのが豪快なショートカットの数々。

(一部ショートカットはゲームバランスを考えて廃止されていますが、これは仕方ないでしょう)

大半はターボ状態を維持したり、ジャンプのタイミングが合わないと成功しませんが、

前述のとおり操作性が良いので、コツさえ掴めばガンガン決めることができて気持ちいいです。

 

見ているだけで楽しい!個性的なコースが30以上!

シリーズ最多なのはキャラクターだけではありません。

『レーシング』の18コースに、『ニトロカート』の13コースも加わり、コース数は軽く30超え!

バトル専用コースやDLCも合わせると、さらに驚きのボリュームです!

『ニトロカート』のコースに関しては、反重力ゾーン(重力を無視して走れる道)は無くなっていますが、

だからと言って面白さが半減している・・・というワケではありません。

『レーシング』に合わせて丁寧に作り直されているので、違和感なく、逆に新鮮な気持ちで走れます。

中には設定などが一新され、雰囲気がガラリと変わっているコースもありますが、

どのコースも最新のグラフィックにより美しく生まれ変わっており、

時にはレースそっちのけ(笑)で、ゆっくりとコース中を眺めて回りたくなってしまうほど。

さらに、シリーズファンなら思わずニヤリとしてしまう小ネタも満載で、

3部作に登場したキャラや仕掛けはもちろん、意外な所で意外な作品のネタに出会えることも!?

それぞれのコースで流れるBGMもリメイクならではのアレンジが効いていて、

レースをさらに盛り上げてくれます。(懐かしのBGMに切り替えることも可能!)

そして今作では、な、な、なんとシリーズ初のミラー(左右反転)コースまで用意されています!

 

オンライン対戦が熱い!目指せ、世界最速!

時代は進んだものです。今ではいつでもどこでも、世界中のプレイヤーとゲームを楽しめるのですから。

クラッシュシリーズでも、ついに本格的なオンライン対戦が可能に!

ウォンバットも恐る恐るオンラインの戦場に挑んでみましたが、これがなかなかに手強い。

強い人は本当に強くて、そう簡単に1位を獲らせてはもらえません。

しかし、頑張って表彰台に立てた時の喜びは大きく、もう1回!・・・あと、もう1回!と、

やめ時を失ってしまうような楽しさがあります。(コインも多めに稼げますしね)

さらに、シーズンごとに開催される「グランプリ」なるイベントでは、魅力的な景品が盛りだくさん!

期間内にオフライン・オンラインの各モードで様々なチャレンジをクリアして、

ニトロゲージにポイントを貯めていくと、新キャラやカートなどの追加要素を次々にゲットできます。

ちなみに、追加要素は「グランプリ」の開催期間を過ぎても、後々ゲーム内で

解放できる手段もあるようなので、一度逃したらそれまで!という心配がないのは嬉しいですね。

 

ちょっぴり残念な部分も・・・

さて、ここまで良い所ばかり語ってきましたが、今作にはガッカリさせられた部分もあります。

まず、『ブッとび3段もり!』の時もそうでしたが、オリジナル版と比べると

ローカライズ(日本向けに手直しされた部分)の粗っぽさが、どうしても気になります。

翻訳がおかしな部分があったり、フォントがイマイチなデザインだったりするのは相変わらず。

何よりも残念なのは、日本語吹き替えのキャスティングに関して。

発売前からひそかに願い続けていた“豪華キャスト再集結”は、夢に終わりました。

クラッシュやポーラ、プーラなど基本的に言葉を話さないキャラは海外版の声を流用しているので、

そもそも吹き替えすらないんですが、それ以外のキャラは恐らく“総入れ替え”です。

『3段もり!』がオリジナルキャストを再現してくれただけに、今回のショックはかなりデカいっ!

いや、『レーシング』は特に、オリジナルキャストがあまりにも豪華すぎましたし、

20年もの年月が経った今、再現が難しいというのは分かる・・・分かるけども・・・

正直、オリジナルの印象が強すぎるので、どのキャラの声を聴いても「アンタ誰!?」状態です。

まぁキャラによっては結構ハマっていて、悪くないと思える部分も多いのですが。

改めて、『3段もり!』のキャスティングは奇跡的な出来事だったんだなぁと感じます。

クラッシュシリーズに限らず、長く続いている作品ではキャスト変更はいつか訪れるであろう運命。

もう、この声に慣れていくしかないんですよね。これはこれで割り切って楽しむしか。

いや〜、しかし『レーシング』までは何とか頑張ってほしかったぁ!!・・・というのが本音です。

それから、個人的には今作のタイトルに関しても、ちょっぴり不満があります。

海外版タイトルが『Crash Team Racing』なので、これを略して『CTR』なワケですが、

日本版の『クラッシュ・バンディクーレーシング ブッとびニトロ!』というタイトルでは、

『CTR』という略し方には無理があり、事情を知らなければ何のこっちゃサッパリ分かりません。

(まぁ今作ではタイトルロゴが海外版のままなので、そこで分かることなんですが)

昔のようにゲーム中の『CTR』を『CBR』に変えるほどの手間は掛けられないのでしょうが、

それならば逆に、日本版タイトルも『CTR』と略せるような工夫をしてほしかったです。

要は『クラッシュ・バンディクー』と『レーシング』の間に『T』で始まる一言を付け加えていれば、と。

まぁ、その相応しい一言が何なのか、自分には全く思いつかないんですがね。

例えば、『クラッシュ・バンディクー トクもり!レーシング』・・・う〜ん、元のほうがマシか。(笑)

その他、細かい部分の不満点としては、オフラインでのコインの入手量の少なさ、

箱の当たり判定の厳しさ、「グランプリ」の一部チャレンジが作業にしか感じないこと、

レース中にキャラがセリフを喋る場面が減った(ように思える)こと・・・などが挙げられます。

 

最後に、ウォンバットの総合評価は・・・

じゃじゃーん!!リンゴ4.5個分!!(満点は5個分)

 

ゲームそのものは非常によく出来ていて、最高のリメイク作品に仕上がっていると思います。

『ブッとび3段もり!』では(興奮気味に)満点評価を出してしまったので、

本当は今作でも満点を出したいところなんですが・・・何がマイナスなのかと言えば、

やっぱり日本版のローカライズとキャスティングが一番の原因ですかね。

ローカライズに関しては『3段もり!』から残念でしたが、今回はそれ以上にキャスト変更が衝撃すぎて。

飯塚昭三さんのコルテックスを初め、あのキャラもこのキャラも、みーんなみーんな

オリジナル版キャストそのままに、この手で操作したかったぁぁぁ!!(心の叫び)

しかし、それを除けば今作はシリーズ最高傑作と言えるほど、自分の期待を大きく上回る作品でした。

冗談抜きで一生遊び続けられるようなクラッシュファミリーゲームを出してくれました。

なんたってキャラもコースも断トツでシリーズ最多ですからね・・・いやぁスゴイ!

今作について、もっと大々的なサイト更新が出来ないのは、自分としても残念ではありますが、

(その気になれば出来なくもなさそうですが)既に更新終了しているワケですし、

その分、これからたっぷりと『クラッシュレーシング』ライフを満喫させていただこうと思います!

 

自分が最も愛した『クラッシュ・バンディクーレーシング』のリメイクということもあり、

今回はあくまで例外として感想を書かせていただきましたが、

キリがないので(笑)、これが本当に最後になるだろうと思います。

仮に『カーニバル』以降のリメイクや完全新作が出てきても、たぶん同じことはしません。(ホントか?)

 

ただ1つ言えることは、私ウォンバットは今後も間違いなく

クラッシュシリーズを愛し、プレイし続けることでしょう!では、また・・・いつか!

 

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