開発者インタビュー

 『クラッシュアドベンチャー3』、完成おめでとう。

 ありがとうございまーす。また、やってしまいました。

     『2』の完成時には、これでプレイ納めとか言ってたのに、また作ることになるとは・・・。

 待ってたぜぇー!人気シリーズの最新作ということで、みんなの期待も高まっているハズだ。

     今日はウォンバット君に、今作の開発秘話や見どころなど、色々聞いていきたいと思う。よろしく頼むぜ!

 まず、前作までのシリーズとの違いは、どういった所なのかな?

 はい。今までと違う最大の特徴は、『地図画面』に対応したことです。

     今までは、ステージの1つ1つが完全に独立していましたよね?

     しかし、今回の『地図画面対応版』では、ボスステージを含めた4つのステージがセットになっていて、

     尚且つそれを地図画面で選びながらプレイできるようになりました。

     しかも、そのおかげで「残り人数」という、アクションゲームには欠かせない要素も加えられ、

     よりゲームとして良いものが出来上がったと思います。

 なるほど。確かに「残り人数」があると、本物のゲームっぽいよね。なぁ、スチュー。

 あぁ!プレイ時間は長くなるが、その分、ゲームをクリアできた時の達成感も、違うと思うぜ!

 この『地図画面対応版』は、前々から作りたいと思っていたんですよ 。

     1回だけ、挑戦したことがあるんですがね。その時は色々と負担が多くて、断念してしまったんです。

     『2』を作り終えた時も、もし『3』を作るようなことがあれば、次こそは地図画面対応版を作ってやろう!と思っていました。

     ようやく夢が実現して、嬉しいです。

 新システムでは、他にも「ショップでお買い物」というお楽しみがあるよね。

 それなんですよ。ほんと、いいですね。地図画面対応版は。

     今回は、ステージで(コインを取る、敵を倒すなどして)ためたスコアを使って、ショップでお買い物ができちゃいます。

     買えるアイテムは、ニワトリ爆弾、ジェットパック、りんごじるなどなど・・・。

     これでスコアをためる意義も出てきますし、ちょっとクリアが難しい!って人も、アイテムで難易度の調整ができます。

     例えば、ジェットパック。これで空を飛ぶと、大幅なショートカットが可能なステージが、いくつか存在します。

     他にも、スーパーボール(ちょっとお値段が張りますけど)があれば、近づかずに敵を倒せたり。

 でも、それだと上級者には物足りねェんじゃねーか?簡単にクリアできちまったらよー。

 それは、人それぞれですね。アイテムのせいでクリアが簡単・・・という人は、あえてノーアイテムで挑戦してみては?

     そのまま挑戦すると、結構いい難易度だと思いますよ。後半のステージになると。

 ゲームが苦手な人から、上級者まで、幅広く楽しめる。さすがだね。

 ところで今作では、あの『クラッシュ・バンディクー がっちゃんこワールド』でおなじみの、

     ボン・クラッチモーターワールドが舞台になってるワケだが、ここを冒険の舞台に選んだ理由とは、何なんだぃ?

 ボン・クラッチモーターワールドって、すごく個性的な5つのテーマエリアから成り立っているじゃないですか。

     あれを、ぜひ『クラッシュアドベンチャー』なりに表現してみたかったんですね。

     実は最初、敵はベロ皇帝率いるエイリアン軍団で、冒険の舞台は宇宙の様々な惑星にしようと思っていました。

     エリア1:テラ(ボス:クランク)、エリア2:バリン(ボス:ナッシュ)、エリア3:フェノミナ(ボス:ノーム)、

     エリア4:テクニー(ボス:ギアリー)、エリア5:???(ボス:オキサイド)、そしてラスボスがベロ・・・という感じに。

     でも、地球を離れなければならないワケですから、どうしても登場キャラが限定されちゃうでしょ?

     リパー・ルーとか、ピンストライプとか、コモド兄弟とか、その辺の古株キャラを出したいんですよ、私は。

     さすがにみんなで宇宙に行く・・・って展開は、強引すぎますし。

     そこで、もっと手近な所にしようと考えたところ、ボン・クラッチモーターワールドが出てきたんです。

 そうだったんだ。こいつは貴重な情報だ。

 残念ながらエイリアン軍団の皆さんは出番がカットされてしまいましたが、その他のキャラクターは、

     大体出演させることができました。

 オレたちも出てるゥー?

 もちろん。

 ワオ!やったぁー!!ついに、オレたちも『クラッシュアドベンチャー 』デビューだぜッ!!

 はっは、そうともスチュー。ボクなんか、かなり重要な役目につかせてもらっちゃってるよ。実に嬉しいねぇ。

     そうそう、それから今回の敵キャラクターについてだけど、今までの敵は、ずっとコルテックスだったじゃない?

     今回はコルテックスも操作キャラの一員ってことで、敵キャラの顔ぶれも変わってきてるよね。

 はい。例えば、今までおなじみだった研究員・作業員系の敵キャラも、今作では登場していません。

     コルテックスが冒険に協力している以上、その手下である彼らが敵として登場するのは、変ですからね。

 オレさァー、あれが好きなんだよ。ほら、あれ・・・ニンジャペンギン!

 そう!モーターワールドの敵といえば、ニンジャペンギンです。彼らには、他のザコより多めに出演してもらいました。

     『がっちゃんこワールド』では赤のニンジャペンギンだけが登場していましたが、

     今作では、オリジナルのザコキャラとして、青や緑、紫のニンジャペンギンも現れます。

     いわゆる戦隊モノ的な雰囲気を出してみました。彼らの活躍にも注目して下さい。

 あと、忘れちゃならないのが、ボスキャラクター。前作『クラッシュアドベンチャー2』では、

     ボスが1つの魅力だったね。開発者インタビューでも、キミがボスについて熱く語っていたのを覚えているよ。

 あぁ、ボスねぇ〜。前作でボスだったキャラも、今作では味方キャラとして現れるんですよ。

     ・・・となると、問題のボスキャラはどうなるのか?答えは、完全なるオリジナルキャラクターでございます。

     そのエリアを象徴するようなキャラクターを独自に考え、ボスに持って来ました。

     3分で考えたような、ホーント単純なキャラばっかりですが、まぁ見てやって下さい。

     ボスは一応、モーターワールドの従業員、もしくはロボットだと思います。(笑)

     ブラック・パワーダイヤを盗んだ犯人によって操られているのでしょう。

     いや、客を困らせるのが目的のテーマパークだから、もともと攻撃的なのかな。うん。

 操作キャラには、新たにパサディーナが増えたみたいだな。

     冒険するエリアによって操作するキャラが違うってのも、今作の見どころだと思うんだが。

 前作を作り終えた後にも、次回作では、さらに操作キャラを増やしてほしい・・・という意見をいただきました。

     操作キャラが違うだけでも、だいぶ雰囲気が変わりますからね。

     そこで、新たに誰を加えようか考えたところ、パサディーナさんが選ばれました。

     パサディーナさんは貴重な女性キャラクターですし、直接攻撃には、シッポが使える。

     クラッシュがスピン、ココがキック、クランチがパンチ、パサディーナがシッポ、そしてコルテックスが光線銃と。

     どうです?この見事な攻撃方法の違い。それぞれが自分の個性を生かした戦い方をするんですよ。

 なるほど〜。まさにパサディーナ君は、NEW操作キャラとして、最もふさわしい人物だったんだね。

 それから、クラッシュ、ココ、クランチのおなじみ「バンディクートリオ」に、新たにパサディーナを加えることで、

     「フクロネズミカルテット」にパワーアップ!みたいな雰囲気を作り出すことも、1つの目的でした。

     『がっちゃんこワールド』のエンディングで、この4人が仲良くしてるのを見て、なんかいいチームだなと思ったもので。

     個人的な意見ですが、パサディーナはクランチと相性がいい気がするんですよ。軍人(?)っぽいとことか。

     クラッシュにはココ、クランチにはパサディーナと、4人の中でキレイに男女ペアが出来上がりましたね。

 「フクロネズミカルテット」か・・・なんだか新しい旋風を巻き起こしてくれそうなネーミングだぜ。ナーイス!

     ま、オレの相棒はオマエだけだぜ、チック。これからも、よろしくな!

 あたりきしゃりきよ、スチュー。ボクも、キミ以外のパートナーは、考えられないね。友よ!

     ・・・さて、今作ではブラック・パワーダイヤをめぐる犯人捜しも、楽しみの1つだ。

     それぞれのエリアに隠された文字を1つずつゲットしていくことで、最終的に1つのキーワードが完成する。

     このアイディアは、なかなか面白いね。

 でしょ〜?でしょ〜?今回はストーリーも、じっくり楽しんでもらいたいんですよ。

     5つの文字を発見できたら、それをアドレスの一部に貼り付けて下さい。

     すると、ブラック・パワーダイヤを盗んだ犯人が隠れている、最終エリアのアドレスが完成します。

     アドレスバーにアドレスを入力してエリアに入り、犯人をやっつけて下さい。そーすりゃ、めでたしめでたしです。

 斬新なアイディアだね。ほら、今までは、ぶっちゃけ誰でもすぐに最終ステージに挑戦できちゃったじゃない?

     でも、今回は、5つのエリアをクリアした者だけが、最後のエリアに進める。

     これってゲームとして、すごくいい作りになってると思うよ。

 そう。だから、誰にも最終エリアへ行くためのキーワードは教えちゃいけません。

     もしバラされても、そこはグッとこらえて、自分の力でキーワードを完成させましょう。

     自分の目で確かめたほうが、絶対に達成感が違いますから。

 オーケー、約束だ。聞いたか、スチュー?お前はお喋りだから、しっかり口にチャックをしておけよ。

 心配すんな !このスチュー様は、約束だけは守る男だ!もし破ったら、このクチバシを、もいでやるよ!

 遅くなったけど、ステージについても触れておかないとね。

     今回は、前作以上に個性的なステージが揃っていて、ワクワクするねぇ!

 ステージには、これでもかと言うほど個性を持たせたつもりです。

     もう、こんだけシリーズ続けてると、さすがにネタも切れてきますからね。

     前に作ったのと同じようなステージにならないよう、常に注意しなければなりませんでした。

 どのステージにも力を入れたと思うけど、自分でイチバーンうまくできた!ってステージはどこかな?

 うーん・・・そうですねぇ。『ミステリーアイランド』なんかは、かなりお気に入りです。

     特に大きな海賊船が登場するステージ。何個ものブロックを使って、あの巨大な船を作ることに成功しました。

     あと、キーワード完成後に入れる、最終エリア。このエリアは私の完全なるオリジナルですが、

     とてもイイ感じに出来上がったと思います。どうぞ、お楽しみに。

 ところでさ、今回、アレはあるの?隠しステージ。

 隠しステージはですねぇ・・・言ってみれば、その最終エリアがそうです。

     一応誤解のないように言っておきますが、今までのような、秘密のワープ床からワープしてくる・・・という

     隠しステージは、今回は用意されていません。

     本当はニセクラッシュを主役にした、くだらない隠しステージ(ニセクラが後ろ向きのまま移動し、おならで攻撃する)

     でも入れようかと思ったんですが、疲れちゃって、ボツになりました。

 うわッ、やってみたかったな、それ。マジ、すっげ面白そう!

 でも、内容的にはコレで十分だと思いますよ。

     今回はアイテムによって、同じステージでも、ちょっと違った楽しみ方ができますし。

 いやぁ、色々と面白い話が飛び出したねぇ。・・・おっと、もうすぐインタビュー終了の時間だ。

 え?もうかよ!まだ聞きたいことが山ほどあんのによォ!

 ま、あとは皆さんに実際にゲームをプレイして、楽しんでもらおうじゃない?

     それじゃウォンバット君、最後に何かプレイヤーの皆さんに伝えたいことがあれば、どうぞ。

 はい。ぇー・・・この『クラッシュアドベンチャー3』は、今までのシリーズの集大成とも言える作品です。

     今作と共に、ぜひ今までのシリーズ(コルテックスアドベンチャーも含めて)を、もう一度遊んでみて下さい。

     何か『クラッシュアドベンチャー』の歴史みたいなものが、感じられると思います。

     これからも、『クラッシュアドベンチャー』シリーズを、末長く遊んでやって下さい。あと、目は大切にね。チャオ〜!

 

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