クラッシュ・バンディクー がっちゃんこワールド
ウォンバット的評価
【ストーリー】
前に「遊園地」を舞台にしたクラッシュのゲームを考えた事があるんだけど、
実際に作られたからちょっとビックリした。
ボン・クラッチのブラック・パワーダイヤをめぐる犯人捜しは、推理小説みたいで(?)なかなか面白い。
意外とあっさり犯人が分かってしまうのも、クラッシュらしいノリ。
ただ、犯人がブラック・パワーダイヤを盗んだ理由が、いまいちよく分からなかった。
その辺がもうちょっとハッキリ描かれていればストーリーにも深みが出たと思う。『5』みたいに。
【キャラクター】
今回初登場の新キャラは、かなり個性的な連中が揃っている。
が、従来のキャラがクラッシュ、ココ、クランチ、コルテックス、ニーナ、エヌ・ジンの6人しかいない。
今までレギュラーだったタイニーやディンゴダイル、アクアクまでもが今回は出番ナシ。
(アクアクはアトラクション内にマト役としてのみ現れるが・・・)
これは今回のストーリー上、しょうがないのかもしれないが、もうちょい馴染みの顔に会いたかった。
さらに、エヌ・ジンは今回、どういう訳か血の気のないゾンビのような体色をしている。
一体彼に何があったのか?頭のミサイルに生気を吸い取られてしまったのか?
このデザイン変更については不満の声が多く上がっているが、自分はと言うとそれほど嫌いな訳でもない。
元々コルテックス一味には顔色のオカシイ人が多いし(青や黄色)、
エヌ・ジンが白黒でもいいんじゃないだろうか。むしろ個性が際立ったような気もする。
【音楽】
『クラッシュ5』を引き継いだ感じで、多くの曲はアカペラ風になっている。
このスタイルは、なんて言うかクラッシュの世界観とマッチしていて結構好きだなぁ。
特にハッピーエバーファースターの曲がお気に入り。
『ボン・クラッチ モーターワールド』のメインテーマである、
あの「ウィ〜ウィウィウィ〜〜〜♪」って曲も、かなり耳に残る。
でも、各エリアで決まった範囲から出ると、音楽がピタリと止まってしまうのは残念。(PSP版以外)
せっかく楽しい曲が多いのだから、ずっと鳴りっぱなしでもいいと思う。
【システム】
アクションとレースの2つが楽しめるというのは、かなりお得な気分。
与えられたミッションを次々に攻略していく楽しさは病みつきになる。
レースで使えるキャラは8人だけだが、今回は『がっちゃんこ』という最大の特徴があるので、
色々なキャラの組み合わせが楽しめて飽きにくくなっている。
ただ、レース時の操作方法が『レーシング』『ニトロカート』とは違うので、操作に慣れるまでが大変。
特にドリフト・ターボシステムは今までと大きく違い、ちょっとテクがいる。
ゲージを溜め込んだ後、一気に噴射する仕組みで、
ターボ中は物凄いスピードで走り続けるため、ハンドル操作が非常に利きづらい。
レース中の合体・解除や、銃で敵の車を破壊するのは快感。
「2人乗り」という事で、またマ○オと比較されそうだが、これらのシステムはクラッシュならでは。
【やり込み度】
レースでは普通のレースの他に、『あたってくだけて』、『みだれうち1080』、
『いちばんのりノリ』、『ガンガンタクシー』と、1つのコースに4つのチャレンジが用意されていて、
これを15コース全てでクリアするのには、そうとう骨が折れる。
『やられざまシアター』や『おもしろムービー』を探すのも、また楽しい。
しかし、頑張って達成率を100%にしても何もご褒美がないのは、あんまりだ。
何かちょっとした事でもいいから、完全クリアを称えるそれなりの出来事があってほしかった。
【声優】
まず言いたい事は、クレジットに役名を書いてほしい。
いくら声の聞き分けに自信があるとはいえ、名前すら知らない人があれだけ多いとワケがワカラン。
知っていたのは飯塚昭三さん、小形満さん、亀井芳子さん、大竹宏さん、
あとは『ニトロカート』でタイニーを演じていた木村雅史さんの5人だけ。
小形満さんの名を発見した時は「え!ブリオ出るの!?」と期待に胸を膨らませたけど、
実際はエヌ・ジンの役で、ガッカリ・・・。
ブリオでなかった事実もそうだが、エヌ・ジンの声が変わったという事実にダブルでガッカリ。
まぁ中田和宏さんの名前が見当たらない時点で、既に分かっていた事だけど。
他にもココ、クランチ、ニーナと、もはや当たり前のように声優が変更されている。
ココなんか、これで2度目だぞ?ここまでされたら、もう笑うしかないや。
そんな中で、ただ1人健在だったのは、コルテックスを演じる飯塚昭三さん。
コルテックス〜!お前だけだよ、僕らを裏切らなかったのは!ありがとう、僕らのコルテックス!