クラッシュ・バンディクーレーシング
ウォンバット的評価
【ストーリー】
宇宙人が地球を侵略に来て、それを阻止するためにレースで対決するという、ありがちな展開。
まぁ、今回はレース作品という事で、ストーリーはこんなもん。
1〜3までは見事に前作の真のエンディングからオープニングへと繋がっているのだが、
今回の『レーシング』は全て改められた感じで、いきなりオキサイドが宣戦布告する場面から始まる。
個人的には『3』の最後で、あの絶望的な状況から、
どうやってコルテックス達が復活できたのか・・・というのが気になる。
【キャラクター】
キャラクターに関しては、レーシングは言う事なし。
これまでの1〜3までに登場したキャラが勢揃いしていて、従来のファンには涙モノである。
しかもプレイヤーキャラとして使えちゃうっていうのが、これまでのアクションと違うところ。
今まで悪役としてずっとやられる側だったコルテックス一味はもちろん、
懐かしのボスキャラ達もみ〜んな自分で操作できちゃう。
各キャラごとにセリフも豊富に用意されているから、何回遊んでも飽きない。
【音楽】
それぞれのコースに合った曲が、レースを盛り上げている。
ただ、今までのアクションシリーズ3作と比べると、それほど頭には残っていない。
レースに集中しすぎて、じっくり曲を聴く余裕がないからかな・・・。
タイトル画面では「クラッシュのモテモテ・ロック」が流れるが、あの曲はレーシングにピッタリだと思う。
表彰式ではキャラごとにBGMが決まっているというのも面白い。
例えば、コルテックスなら未来的な曲、ポーラなら可愛らしい曲・・・というように。
こういうちょっとした「こだわり」が、キャラの個性をより際立たせているんだな〜と、感心する。
【システム】
普通、レースゲームというのはドリフト・ターボを使いこなすには高度なテクニックが要求されるが、
クラッシュの場合は、このドリフト・ターボシステムがかなり簡単になっている。
R1ボタンでドリフト中にL1ボタンを押すだけでターボがかかるというお手軽さ。
しかも簡単な割には奥が深く、続けてかけると「ターボ」→「ターバー」→「ターベスト」と、
3段階までパワーアップする。これなら上級者も納得である。
『おはなしモード』の進め方は今までのアクションシリーズと基本的に同じで、
エリア内に設置されたワープ床に乗ってコースに入るという仕組み。もちろんセーブも楽々。
全エリアを繋げるとかなり広大なマップになるが、
エリア間の移動にロード時間が一切かからないのは、ノーティ・ドッグにしかなせない技だと思う。
【やり込み度】
もう、これでもかというほど遊び要素がギッシリ詰まっていて、ボリューム満点。
まず『おはなしモード』。このモードだけでも実に様々なチャレンジが存在する。
優勝カップ、カギ、タイムトロフィー、CBRメダル、カラーダイヤ・・・と、集めるものがたくさんある。
チャレンジごとにCPのレベルも程よく上がっているので、手ごたえも十分。
さらに『とにかくレース』『ひたすらトライアル』『みんなでバトル』など、
『おはなしモード』の達成率を100%にしても、まだまだお楽しみが残っている。
トライアルではエヌ・トロピー&エヌ・オキサイドのゴーストとの勝負に燃えまくった。
これで1人でもCP相手にバトルができれば最高なのだが、さすがにそれは技術的に不可能か?
【声優】
最初に説明書のクレジットを見た時は、あまりの豪華キャストに感激したのを覚えている。
エヌ・オキサイドに滝口順平さんはやりすぎなんじゃないかと思うほど凄いキャスティング。
『レーシング』発売前から誰が声を当てるのか色々想像していたが、まさかここまでとは・・・。
また、今まで登場した中ボス達にも、この人しかいない!ってほどピッタリな声優さんを配役している。
さらには鳴き声だけのポーラやプーラのキャスティングにも、一切手抜きなし。
クラッシュシリーズはこれ以降も数多く発売されたが、
未だに『レーシング』を超える豪華キャストの作品は存在していないと思っている。