クラッシュ・バンディクーカーニバル

ウォンバット的評価

 

【ストーリー】

アクアク(善)VSウカウカ(悪)の対決というテーマで、うまいことパーティーゲームに結びつけている。

こういう多人数参加型の対戦ゲームは、ストーリーとか、ごく御粗末なものが多いが、

クラッシュはジャンルが変わっても、ちゃんとしたストーリーがあるところが偉い。

今作では「アクアクとウカウカが直接戦う事は大宇宙の定めにより禁じられている」

という事実が発覚するが、『3』では思いっきり戦ってたような・・・。まぁ、気にしないでおこう。

 

【キャラクター】

『レーシング』で出番のなかったコアラコングやブリオが、今回見事な形で再出演を果たしている。

『レーシング』で出番のないキャラは『カーニバル』に、

『カーニバル』で出番のないキャラは『レーシング』に・・・というように、

この番外編2作品は、お互いの欠点を補い合っている感じ。

最近のクラッシュは「1度登場したキャラはそれっきり」っていう傾向が強いけれど、

1〜カーニバルまでの5作品はキャラ1人1人を本当に大切に扱っていて、

シリーズ物としても十分に成り立っているところが素晴らしい。

その辺が、今でも初期の作品が名作として称えられ続けている理由なのではないだろうか。

 

【音楽】

これまでに作られた曲をアレンジしたものが多いが、ノリがいいので常に楽しい気分でプレイできる。

ボス戦の曲も、『レーシング』では全員同じ曲が使われていたが、

今回は再びボスごとに曲が変わり、クラッシュらしさを取り戻した。

特にパプパプ戦、パパぐま戦、コモド兄弟戦の曲は、ひそかに名曲だと思っている。

おなじみ「クラッシュ万事休す」も、「クラッシュ万事休す〜カーニバル2000 Mix〜」にパワーアップ!

“サンバな感じ”に曲がアレンジされ、お祭りムードをより一層盛り上げている。

 

【システム】

パーティーゲームというと『マ○オパーティ』のようなボードゲーム風のものが定番となっているが、

この『カーニバル』はとにかくミニゲームの詰め合わせといった感じで、

次から次へとサクサク進めるのが魅力。

『おはなしモード』はおなじみのワープルーム式で、

次の階へ進むごとに新しいタイプのミニゲームが増えていく仕組み。

1つのミニゲームの操作に慣れた頃に新感覚のミニゲームが登場するので、常に新鮮な気持ちで楽しめる。

今回初めて『おはなしモード』で2人協力プレイができるようになったのも◎。

まぁ、ほぼ1人でしか遊ばない自分には特に必要ないのだが、

こういうモードがあると、友達なんかと遊ぶ際にはかなり盛り上がると思う。

 

【やり込み度】

『おはなしモード』で、次々に賞品を獲得していくのが快感でハマる。

1つのステージには優勝カップ、ダイヤ、パワーストーン、トロフィーの計4つの賞品が用意されている。

各賞品ごとにチャレンジ内容が違い、

特にパワーストーンチャレンジには一風変わった課題が付け足される。

ステージの景色も変化するので、同じステージでもまた違った感覚で遊べて、ちょっとお得。

4つの賞品を全て獲得しても、実はまだプラチナトロフィーという最後のチャレンジが残されており、

これをゲットするのは、かなり厳しい。マジでCPの強さが半端じゃない。

ウォンバットは過去に1度だけ全プラチナトロフィーを入手し、達成率200%の完全クリアを果たしたが、

同じ事をもう1度やれと言われても、恐らく無理だろう。

 

【声優】

あの伝説の『レーシング』の後だったので、正直「あれっ?」という印象は受けた。

まずコアラコングの声優がいない。そしてブリオとリラ・ルーが同じ声優さん。

キャラ1人1人のセリフ数も、『レーシング』に比べると少ない。

これは自分の憶測に過ぎないが、『カーニバル』で実際に収録に参加したのは、

山口勝平さん、池澤春菜さん、小形満さん、緒方賢一さん、大友龍三郎さんの5人だけだと思う。

まず、緒方さん(アクアク)と大友さん(ウカウカ)は、言うまでもない。

池澤さんと小形さんも「クラッシュ・バンディクーカーニバル」というタイトルをハモっているので間違いないだろう。

山口さんも、まぁクラッシュとニセクラの2役でセリフも多めだし、改めて収録しているかなぁ・・・と。

残る飯塚昭三さん、立木文彦さん、石田圭祐さん、こおろぎさとみさんは、

みんな過去の作品からの使い回しなのではなかろうか。

その証拠に、『カーニバル』でのコルテックス、タイニー、ディンゴ(ポーラはよく分からんけど)のセリフは、

「勝つのはワシだ」「やったなー!」「焼肉かー!」等、どれも以前1度聞いた事のあるセリフばかりである。

タイニーの「1とうしょ〜ぅ!」だけは例外だが、

これも『レーシング』でボツになったセリフの再利用か何かに違いない。(考えすぎ?)

だから、小形さん1人だけブリオ&リラ・ルーの2役という不可解なキャスティングなのだ。

最後にもう1度言うけど、これは全てウォンバットの憶測に過ぎないので、そこんとこ宜しくお願いします。

 

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